中沢和裁師範学舎では、針の使い方(運針)や半襟のつけ方だけを習いたい、
帯を作り帯にしたい等、ピンポイントで習いたいという方のご希望にも対応いたします。
また、土曜日の習い事コース(2時間)の生徒も募集しています。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
中沢和裁師範学舎は、下記の日程でお休みします。
4月28日(日曜日)~5月6日(月曜日)
この間のお問い合わせ等は、メール(info@wasai-kinuta.com)・FAX(0422-43-8609)で承ります
先日、西荻窪の「きもの館慶屋」さんで、男物の古い中着(なかぎ)を見る機会がありました。
それは、東北地方の庄屋の蔵から見つけられた由。袷仕立てで全体に薄く真綿が入り、斜めの大きな格子柄の中に幾何学模様を藍染めした、大胆でとてもしゃれたものでした。
中着とは、襦袢と上衣との間に着る下着のことですが、綿入れの防寒用の衣服「胴着・胴衣」の類です。
現代ならさしずめ、キルティングやフリースでしょうか。
暖房設備が十分でない時代の生活の工夫と、「裏勝り」の美に感心しました。
和裁を始めて3ヶ月位の生徒さんの作品です。
1番苦労したのは衿付けだったそうですが、ピシッときれいにできていました。
この二部式浴衣は帯を締めても、締めなくても着用できます。
ぜひ、お試しを!!
夏物の二部式着物のお仕事を頂きました。
生地は夏大島です。夏大島は透けるくらい薄くて軽いのですが、
触るとシャキッとしっかりしていて、肌にベタッとくっつきませんし、
とにかく触り心地の良さに驚きました。
二部式着物は、飾りひもを付けて帯を締めなくても着られるように仕立てましたので、
この夏、大活躍してくれたらうれしいなぁと思いました。
七五三の祝い着のお仕立て依頼も一段落しました。
七五三の行事は昔、乳幼児期を無事に乗り切って成長したことへの感謝と、子どもの末長い健康を祈って氏神様に参詣したのが始まりと言われています。
コロナ禍による在宅勤務のせいでしょうか、お父様も一緒にお子さん連れでお見えになる例も多くありました。
ご自身の5歳の時の羽織袴を、揚げ直しをしてお子さんに着せたいとのご希望もあり、出来上がりをご覧になって、30余年の時を経ての思いを感慨深げにお話しされました。いつの時代も、慈しみの親心は変わりませんね。
立派に成長したお子さんを囲んで、ご家族揃ってお祝いする情景が目に浮かびます。
以前息子の卒園式で着物を着用した際に着崩れが気になり、もう少し着付けの技術をあげたいと感じ、昨年は着物を着用してお出かけする機会を何度か設けました。
母や知人から譲り受けた着物も多くあったので、いろいろな着物を着用していたのですが、久しぶりに自分の寸法でお仕立てした着物を着用した時にスッと体に合う着心地の良さを感じました。
もちろん着付けの技術も大切なのですが、仕立てもキレイな着姿に大きく関係しているのだなと身をもって感じました。
仕立て替えのお仕事が二件続きました。一つはお祖母様の袷羽織を子供物被布に、もう一つは振袖を袷羽織に仕立て替えるというものです。きぬたでは着物から羽織やコートへの仕立て替え、コートの衿型の変更など
様々な仕立て替えを得意としております。お手持ちの着物等に合わせたお仕立て替えの方法を、ご提案いたします。
お気軽にお問い合わせください。
運針とは「布を縫い合わせるために必要な技術であり、和裁の基礎的な技術は運針に始まり、運針に終わるともいえる」と日本和裁士会編・和服裁縫に載っていますが、出来上がりの見た目は普通のなみ縫いです。 和裁を始めた15年ほど前のことです。「こんなのすぐに出来るようになるだろう」となめてかかりましたが、やってみると一針も前に進みません。何度も「一生できるようになる日は来ないのではないか」と諦めかけました。しかし毎日毎日朝から晩まで運針をしてしばらく経ったある日。運針をしてから糸こきという糸にゆるみを入れる作業を終えると、縫い目がつやつや並んで光る宝石のように見えました。その後、考えた人を呪いたくなるような難しさの「くけ」や、袷の着物の難しさは「一生できるようになる日は来ないのではないか」と思う事の連続ですが、光る縫い目を見たあの日から和裁の沼にどっぷりはまって抜け出せないまま今に至ります。
着物を着ていて汚れやすい部分のひとつに共衿があります。
共衿の折山の色が変わったり、シミが付いてその着物が着られなくなってしまったという時に
共衿の切り替えをすることができます。
お手持ちの着物の柄付けやお仕立て方法、状態によりできないこともありますが
共衿は切り替えができるということを覚えておいていただくと役に立つかもしれません。